犯罪心理学って何？
なぜ犯罪が起こったのかを考えるのが犯罪心理学
犯罪心理学って何？ということですが、犯罪心理学というと「犯罪をおかした犯人を捕まえるためのもの」と考えている方も多いのではないでしょうか。確かに、犯人を捕まえるのにも犯罪心理学は役立つものですが、それはあくまでも結果的に犯罪心理学は役立ったというだけのことです。それがメインの目的ではありません。
というのも、犯罪心理学というのはなぜ犯罪が起こったのかを考えるためのものなのです。これを考えることによって、結果的に犯罪をおかした犯人が捕まることも多く、それゆえに犯罪心理学のメインの目的と取り違えられてしまうのです。犯罪心理学では、犯人を捕まえることをゴールとはしていないのです。
例えば、万引きが起こったとします。「お金がなかったから」という理由で万引きをした場合と「寂しかったからなんとなく」という理由で万引きした場合では、心理的な背景がまったく異なります。なぜ万引きが起こったのかを分析していくことによって、再犯の防止にもつながりますし、犯人の更生にも役立つのです。
犯罪心理学はよりよい世の中を目指す上で重要なもの
犯罪心理学というのは、よりよい世の中を目指す上で重要なものになります。というのも、世の中で理想的なのはやはり犯罪ゼロの世の中です。しかしながら、多くの人が関わり合いながら生きている社会の中で犯罪ゼロを目指していくのは難しいものです。だからこそ、いきなりゼロを目指すのではなく、減らしていくことを目指すべきなのです。
犯罪心理学というのは、世の中から犯罪を減らしていく上で欠かすことのできないものです。犯罪が起きたときにその背景に迫ることができますので、人の心の問題だけではなく、社会にある問題点なども浮き彫りにしてくれるのです。犯罪を減らし、よりよい世の中にしていくためには、犯罪心理学の力が必要なのです。
犯罪が起こったときに多くの方は犯人の逮捕を重要だと考えます。確かに犯人の逮捕も重要ではあるのですが、同じような犯罪を二度と起こらないようにすること、犯人の再犯を防ぐこと、犯人がしっかりと更生できるようにすることも同じくらいに重要なことなのです。犯罪心理学では人の心理だけではなく、社会の問題点も浮き彫りになりますので、社会全体で犯罪について考えていくという当たり前でありながら忘れられがちな重要な視点も提供してくれるのです。
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